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強迫性障害(OCD)で苦しんでいるあなたへ ━【説明編】

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強迫性障害(OCD)で苦しんでいるあなたへ ━【説明編】

①強迫性障害(OCD)とは?

強迫性障害(OCD=Obsessive Compulsive Disorderの略語)とは、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認を繰り返してしまう精神的な病気のことです。
全人口のうち強迫性障害にかかっている人は欧米では1~2%、50~100人に1人の割合といわれており、日本でも同じくらいの割合になるとも考えられています。

意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。
この「られない」が患者を苦しめ、健全な日常生活を送ることが困難となります。

では、例えばどのような症状が起こるのか?

・玄関の鍵をかけたか?コンロの火は消したか?電気やエアコンは消したか?など一度確認したにもかかわらず、外出してすぐ「本当にやったかな」といった不安な気持ちが襲ってきて家に帰って再度確認してしまう。多くの場合この行為は一度だけではやめられず何度も繰り返してしまうことがある。

・他人が触れたもの(例えばドアノブ・つり革・お金など)を触ったらすぐにでもその部位を消毒・洗浄したくなり、自分の気が済むまで洗い続けてしまう。

・自分で決めたこと(ルーティーンのような)をやらないと悪いことが起こる、他人に被害が加わるといった不安が頭から離れなくなり、仕事中や大勢の人がいる公共の場であろうとそれをやってしまう。

例に挙げたのはごく一部で、症状は人によって様々です。

②強迫性障害の種類

上記で述べたように、似たような症状はあれど全く同じということはありません。ここでは代表的な症状の種類を挙げます。

①不潔恐怖と洗浄

細菌汚染の恐怖から過剰に消毒、手洗い、入浴、洗濯を繰り返す。ドアノブや手すりなど不潔と感じるものを触れない。

②確認恐怖

戸締まり、ガス栓、電気器具のスイッチを何度も確認する。

③加害恐怖

誰かに危害を加えたかもしれないという不安が頭を離れず、新聞やテレビに事件・事故として出ていないか確認したり、警察や周囲の人に確認する。

④儀式行為

自分の決めた手順でものごとを行なわないと恐ろしいことが起きるという不安から、いかなる時も同じ方法で仕事や家事をしなくてはならない。

⑤物の配置・対称性・色彩などへのこだわり

自分の思っている場所や位置に物が配置されていなかったり、少しでもずれていたりすると不安になり直さないと落ち着かない。左右が対象になっていない、同色でないと気が済まないなどこだわりが過剰である。

⑥数字へのこだわり

不吉な数字・幸運な数字などに対して過剰にこだわる。

③強迫性障害がもたらすもの

強迫性障害(OCD)で苦しんでいるあなたへ ━【説明編】

強迫性障害は日常生活や社会生活に支障をきたします。例えば確認恐怖であれば外出しても不安が頭からは離れず仕事に集中できなかったり、買い物の途中に何度も帰宅したりと疲労が蓄積されれば外出そのものが出来なくなったり仕事を辞めることにもなりかねません。
また、不潔恐怖であれば外出が出来ないだけでなく、過剰な手洗いや長時間の入浴により体と心の負担が重なり健全な日常生活をおくることが困難になってしまいます。
また、この病気は周りの家族、友人などを巻き込むケースが多く、本人だけでなくそういった人たちの生活にも影響をおよぼします。
いずれにしても健全な生活は送れなくなり、場合によっては入院しないといけない状況になることもあります。

④強迫性障害の治療法

強迫性障害の治療には、次の2つの療法を組み合わせるのが効果的だとされています。

①認知行動療法

強迫観念による不安に対してそれを和らげる行為(確認や洗浄)をすぐにやるのではなく一旦我慢するという行動療法です。
これを繰り返すことで我慢する時間を徐々に延ばしていき、最終的にはやらずに済むことを目標とします。
最近では「マインドフルネス」を取り入れた方法が強迫性障害の患者だけでなく企業などにも活用されつつあります。

マインドフルネスについての詳しい内容はこちら記事をご覧ください。

マインドフルネスって何?やり方は?時間は?効果は?

②薬による治療

病院で処方された薬を続けて服用することが大切です。また薬によって合う合わないといったことや副作用が出るものもありますので、しっかり医師と相談する必要があります。

⑤まとめ

強迫性障害(OCD)で苦しんでいるあなたへ ━【説明編】

強迫性障害はまだまだ一般的にはあまり知られていない病気です。そのため会社や家族の理解を得ることが困難で一人で悩み苦しんでいる人が多くいるのが現状です。
しかしこの病気は「治る病気」と言われおり、かつて患者だった方が治療後に健全な社会生活を取り戻したという事例が数多くあります。
その一方で、強迫性障害の治療は長くかかることがあり効果を実感できるようになるまでにやめてしまう患者もいます。

大切なのは気持ちを切らさないで治療を続けること。そして絶対にあきらめない強い心をつくること
そう思いながらわたしも日々闘っています。

記事は「みんなのメンタルヘルス」を引用・参考にして書いておりますが、わたしの経験を踏まえたうえで文章を編集しています。
医療関連はとてもデリケートですので、この記事はあくまでも参考程度にご覧ください。

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